ポートフォリオ理論と不動産投資②

ポートフォリオ理論と不動産投資~投資対象選定の示唆~①の続きです。
複数不動産でのポートフォリオ組成は投資リスクを軽減させる効果があると記載しました。
複数不動産を持つことで軽減できる主なリスクは不動産の個別リスクです。
【再掲】リスクは以下の2つに分けることができます。
・市場リスク:市況全体に変動を与える不確実要素。不動産市場では人口動態、大規模災害、経済状況、戦争等。
・個別リスク:個別の資産に関する不確実要素。不動産市場では物件の瑕疵、経年劣化、不動産個別の水害、火災、設計不良等。

不動産ポートフォリオ構築の主な要素は下記です。

■立地
・東京都心(都心3区、都心6区)
・東京23区
・首都圏
・地方
■賃貸分類
・住居
・オフィス
・ホテル
・商業施設
例えば、リスク(収益の不確実性)は低いがリターン(利回り)も低い東京都心の物件を中心に据えて、利回りの低さを地方物件で補うといった構成が考えられます。
ある程度までは複数の「要素の異なる」不動産を所有すればするほど、リスク分散効果があります。
必ずしも悪いわけではありませんが、個人の与信枠をフルに使って地方の高利回りマンションを購入するといった戦略は、非常に下方リスクの高い戦略と言えます。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする