「割安な物件」とはなんなのか

不動産は割安に買うことが全てという言説をよく聞きます。
本当にそうでしょうか。

そもそも割安ってなんでしょうね。
対象エリアの平均利回りより利回りが高い物件?
区分なら、同一建物の過去成約事例より価格が低い物件?
周辺土地価格から算出した想定土地値より低い物件?
まあ、割安という表現1つとっても意味合いは様々です。

ですが、「不動産は割安に買うことが全て」という言説に対して間違いなく言えるのは、やや現実を無視した、投資セオリーとしては再現性の低い標語だということです。
そりゃあ、割安に買えるに越したことはありません。
投資に対するリターンがより大きくなるのですから。
ここで、「投資に対するリターンがより大きくなる」という表現に注目してください。
闇クマは決して、「割安に買わないとリターンが無い」とは言っていません。
不動産のおもしろいところ(優位性)は、「時間かけて耐えればよほどの物件で無い限りは儲かる」点です。
※特に1棟ものは、です。区分はもう少し事情異なります。

不動産投資における時間価値は尋常ではありません。
あなたがこれから高い理想を持って「割安物件」を探し、3年買えなかったとしましょう。
それは、今時点で妥当な価格で買った別の投資家の元利金返済3年分、キャッシュフロー3年分、運営経験3年分の価値がありますか?

割安で買うのではなく、割高では買わないこと

どちらかといえば「割高で買わないことが全て」ではないでしょうか。
だって、割安で買うことは難しくても、適正価格で買うことはしっかり物件を選定すれば十分にできる世界で、
わざわざ割高で買うなんてアホのすることですし、一方で割安を求めて時間の浪費をするよりも、適正価格で投資実行した方が有限な人生において有益ですから。

そもそも不動産における収益要素として「物件価格」は1要素でしかなく、
むしろ個人の融資環境(融資割合や金利水準、年数)で大きく変わってきます。

割安で買うことにこだわりすぎず、時間の概念を取り入れて、適正価格で資産を拡大していくことが肝要です。

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