経済指標回覧~2019年1月4日~

この記事では世界経済の動向を表す指標の一部を回覧します。
指標の解釈については端的なものに留めます。
筆者はこれらの指標を日々用いてそれなりに株式投資で利益を得ていますし、
含み損を持っている場合、損切りするか、耐えるかという判断も、経済動向を見て合理的に判断できます。

各指標の解説と最新指標値の回覧

回覧日:2019/1/4

米国債金利

米国債(特に10年国債)の利回りは需給関係を超えて、資金需要の観点からその国の経済の状況を表します。
ただし、金利が高ければ良い、安ければ良いなどという安直な考えはできず、
その他の指標と合わせて総合的に評価する必要があります。

2019年1月4日の終値は2.668%で、前週の2.716%に比べて比率で-1.77%となっています。
直近3ヶ月の高値は3.239%、安値は2.552%です。
直近1年の高値は3.239%、安値は2.476%となっています。

CRB指数

CRB指数は、国際商品先物指数で、要するに商品価格全般の価格指数です。
商品指数は世界物価の先行指標、ひいては景気の先行指標として捉えられます。

2019年1月4日の終値は173.35で、前週の170.97に比べて比率で+1.39%となっています。
直近3ヶ月の高値は191.34、安値は168.36です。
直近1年の高値は206.38、安値は168.36となっています。

銅価格

CRB指数は商品価格全般の指標で重要な指標ですが、
市場規模が大きく、シンプルに世界経済の活動温度が反映されるのが銅価格です。
一部投機的動きもありますが、市場規模が大きく買い占めによる指標性の低下が起こりにくい指標です。
世界的にも経済状態を表すため「Dr.Copper」と呼ばれています。

2019年1月4日の終値は1ポンドあたり2.64ドルで、前週の2.682ドルに比べて比率で-1.57%となっています。
直近3ヶ月の高値は2.813ドル、安値は2.591ドルです。
直近1年の高値は3.293ドル、安値は2.557ドルとなっています。

ドルインデックス

ドルインデックスはドルの対主要国通貨価値を指数化したものです。
ドルの(対円だけではない)総合的な価値を確認できます。

2019年1月4日の終値は95.757で、前週の95.965に比べて比率で-0.22%となっています。
直近3ヶ月の高値は97.43、安値は95.728です。
直近1年の高値は97.43、安値は88.5となっています。

日経平均株価

言わずもがな、日本の株式市場を代表する指数です。
構成銘柄は東京証券取引所第一部上場銘柄のうち225銘柄。
セクター間のバランスを考慮し、日本経済新聞社が選定し、年に一回見直しています。
※記事中の価格はデータソースの関係上CFD指数となっているので、取引所指標と若干誤差があります。

2019年1月4日の終値は19561.96で、前週の20014.77に比べて比率で-2.26%となっています。
直近3ヶ月の高値は22574.76、安値は19155.74です。
直近1年の高値は24275、安値は19155.74となっています。

回覧結果

日経平均株価は年初の海外株大幅安に伴い19561円と下落で大発会を迎えました。
商品の反発はあるものの依然として直近1年レベルの安値水準で、世界景気減速の兆しを拭うことができない展開です。
日経平均の水準が同水準だった時期を考察すると2017年3月および5月あたりとなっております。
この頃から比較すると商品はやや弱いものの同水準で、米国金利が大きく上昇している状態です。
ただ、2017年からの比較では高水準の米国金利ですが、直近のトレンドで見ると大幅に下げており、
景気減速懸念を如実にあらわしているものと言えるでしょう。
だからこそ景気減速懸念を緩和するような材料には大きく反応します。
米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が討論会で利上げを急がない姿勢を示し、
心理改善から米国株および日経平均先物は大幅高となっています。
あくまで景気指標から見た場合には19561円という終値はやや苦しい位置かという感覚であり、継続的な大幅高の期待は薄いと見ます。

■マーケットのトレンドワード
・Brexit
・米中貿易摩擦
・利上げ観測
・景気後退懸念

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