この記事では、いかにホワイト大企業の社員が享受できるものが多いか紹介します。
金銭面だけではない、「自営業で金のあるだけ」の人とも少し違った特典があったりします。
以下理由により、想定する読者の方は「大企業に所属している人」です。
当てはまらない、読んでて不快になりそうな方は閉じていただくようお願いします。
知らぬが仏という言葉があるように、知らなくても良い情報は存在します。
※大企業の福利厚生があまり積極的に開示されていない理由として、「国民全体が知ったら確実に社会分断が起こる」からと言っても過言ではありません。
つまりこの記事は、大企業の社員が「ホワイト大企業」の実態を知ることで、ご自身の日々の仕事に対するモチベーションを高めたり、
冷静に老後を考えることで、日々の(購買)行動を少しでも最適なものに切り替えることを目的としています。
その他に読者がいるとすれば、下記くらいでしょうか。それ以外の方は基本、読まない方が賢明です。
実は過去に似た記事を書いているのですが、今回、重大な項目を追記すべくリライトしています。
「年金」です。
大企業の福利厚生について知る機会があったんだけど、正直港区内陸タワマンでもなんでも好きに買えよってくらいエグかった。「不快になる可能性ある人は絶対見ないでください」とつけたうえで記事書くつもり。記事見て安心する人だけに見てほしい。誰かを不安にする気は無いので。
— 闇クマ@不動産投資の魅力と進め方 (@YamiKumaCEO) February 2, 2020
こちらのツイートの反響をそこそこいただきまして大変ありがたいのですが、
平たく言えば上述のとおり「年金すごい」という話なので、既に詳細な額や制度設計等をご存知で、しっかりライフプラン立てている方には物足りないかもしれません。
一方、ご自身が大企業にお勤めでも知らない人が結構いると想定しております。
今後のライフプランの参考になれば幸いです。
老後2000万円不足問題とは
老後2000万円不足問題は皆様の記憶にも新しいと思います。
金融庁が公表した『高齢化社会における資産形成・管理』にて、以下前提のもと「生活資金が2000万円不足する」としています。
で、夫65歳、妻60歳の世帯が得る平均的な年金額が月額約21万円。消費支出が月額約26万円。
毎月5万円の赤字で、30年生きたら大体2000万円不足、というわけです。
皆さんはこれを読んでどう思うでしょうか。
これは平均的なケースに基づく試算であって、自分たちがどうなのか知りたいのではないでしょうか。
結論言います。大企業のアッパーでいうと、
この年金は「平社員で終わったとしても毎月50万以上、『終身』で貰え、途中で亡くなったら遺族に一定の一括金」が出ます。
※後で解説しますが終身というのが重要なポイントです。
どうですか?皆さん自分におりる年金を考えたことはあるでしょうか。
この金額が出るとしたら、皆さんは何を思うでしょうか。
もう少し背伸びしてマンション買えるかもしれません。家計のことで頭を悩ませなくて良いかもしれません。
余計なこと考えずに日々仕事に邁進して、しっかり消費して社会回したら良いんですよ。
皆さんがいくら貰えるかしっかり把握して、適切なライフプランを立ててください。
思えばFPなんて、老後にどれだけ年金が入るかなんてどこにも出てきませんよね。
その時点でプランニングとして終わってるんですよ。
「リスクのあることだからむやみに頼りすぎるのは、問題」というFPの言い訳が聞こえてきそうですが、
その実内情がわかってないだけなんです。FPは大企業社員ではありませんので。
もちろん将来の見込みでしかない年金に頼るリスクがあるのは重々承知ですが、大企業ほど年金債務の積立は確実に実施していますし、
その確度は他のリスク要素とそう変わりません。
年金の基本
ここで、皆さんがもらえる年金をもう少し分類してみましょう。
いわゆる年金の1階建てやら2階建てのお話です。
一般的に、会社員の年金は3階建てと言われています。
ここまでは皆さんご存知だと思います。ここからがポイントです。
大企業の年金のどこが手厚いか。もちろん、給与が高い分、そのまま労使折半の厚生年金も跳ね上がるのですが、
企業年金の分厚さが非常に大きなものになっています。
なお、厚生年金に着目すると、我々のエグい天引きの多くは厚生年金で取られているだけで、
実際には将来的に戻ってくるものだったりします。
年収800万と1000万で手取りが同じだから無意味なんて頭のおかしい言説です。
年金、退職金、与信等々で大違いだったりします。
話を戻して企業年金の話をしましょう。
企業年金をもう少し大企業の実態に合わせると、年金は5階建てになります。
企業年金については、いわば完全に会社の良心ですから、ここに大企業としての色が出るわけです。
ちなみに、ガチの大企業だとiDeCoは無縁だったりします。
企業が「いや、個人で拠出しなくてもお前らの上限超える形で積立てとくから、入らなくて良いよ」ということで、
iDeCo加入可能である旨の規約を設けていないからです。
では、企業年金の制度的なポイントはどこにあるでしょうか。
年金は終身化するタイミングがある
年金について議論する際、絶対的にポイントになるのが「終身化」です。
一部の大企業では、勤続30年を目安に企業年金の一部が終身化します。
つまり、退職後、死ぬまで、永遠と所得が保証されるのです。
これは非常に重要かつ大きな話で、企業年金は有期(20年が多い)と終身が存在し、
終身の場合、年金額を20年割して月額に直したものを終身受け取れます。
つまり、仮に人生100年時代にならって100歳まで生きたとした場合、60歳退職で40年。
もらえる年金額が倍になります。
企業によりますが、3000万積み上がっていれば、終身制度がある場合6000万貰えます。
大体、国民年金、厚生年金と合わせると月収50万が続きます。
しかもこれ、夫だけです。妻も共働き大企業の場合、どうなるでしょう?
さすがに同じ水準とはいかないかもしれませんが、仮に同じなら月100万円です。
もう現役時に貯金不要ですよ。
皆さんの企業の年金制度をぜひ調べてください。
終身化の有無と自分の寿命予測次第ですが、この終身化の有無は結構な格の違いがあります。
闇クマ的まとめ
上記、詳細はあえて省いています。
特定がNGなのはもちろん、企業年金は企業の個別要素が強いので、
どこまで言っても自分で確認するしか無いからです。
ただ、そこまで期待していないというか、あまりライフプランに算入させる要素と捉えていない方もいらっしゃったのではないでしょうか。
闇クマとしてはその点非常にもったいないと思っており、今回の執筆に至っています。
闇クマがこれを知ったのは、企業年金の今後に関する外部セミナーを受けた際、
自社の年金制度が非常に気になり調べたからです。
調べてみると相当厚くて、アーリーリタイアするという選択肢がかなり小さくなりました。
さらに、今後の住居の考え方も若干変わったと言いますか、予算感は格段に変わったかなと思います。
個人的には、闇クマが普段から推しているとおり、不動産投資で月々のCFを給与に上乗せし、
その仕組みを作った後、自宅は「絶対死なない高級マンション」を買って退職までに完済。
老後はそのときの趣向でそのまま高級マンション暮らしもよし、賃貸出して移住もよし…
なんて選択が、所得とQOLを最大化すると考えています。
大企業の社員は(しっかりプランニングすれば)これができるんです。
控えめに郊外だ湾岸だなんて言う必要ありません。
(ここは誤解のないように補足しますが、郊外や湾岸の住まいとしての否定はしていません。
あくまで資産価値として考えたときの鉄板たる港区内陸等のマンションに手が出るなら、資産価値という観点においては、手を出しても良いのでは、という意味です。)
※「絶対死なない高級マンション」の概念についてはマンション価格の考察をご覧ください。
そこら辺のブロガーやイケハヤあたりの目先の収益なんてほんとカスみたいなもので、
皆さんにおかれましては、素晴らしい組織に所属していることを大いに生かして、
人間的スキルも待遇もどんどん上げていくことをおすすめしたいです。
闇クマ自身も、こういう制度を知ってしまうと、不動産事業規模の拡大と本業のバランスについて、
少々考えてしまう面が(良くも悪くも)出てきました。
おまけ:その他大企業の特典
おまけで、大企業で得すること一覧を掲載します。
どこまで当てはまるか、貴社についても一度ご確認ください。
ホワイト大企業で得すること
メリット | 内容 |
住宅手当 | 中小の多くは「実家から通えない必要要件」と「勤務先から数キロ以内という適用要件」があるが、 大企業ほどこの要件が緩い(誰でも使える)。多いとこでは「家賃の9割補助」も。 |
与信枠 | 高給大企業の与信枠は絶大。投資用の場合、年収800万円でも3億引っ張れたりする。 その与信枠を背景に、不動産、カード、自動車業界あたりの商談の際は、企業名を伝えると態度がかなり変わる。 別室案内もざらにある。ただし、大企業であっても年収が伴わない非イキリまったり大企業は微妙だったりする。 |
保養所 | 大企業が避暑地やリゾート地に社員向けに提供しているホテル、宿。 三菱、三井、住友、野村、安田等財閥系企業には海外&プライベートビーチ付きのリゾート地に保養所があったりする。 |
持株会 | 優良な自社株を少額積立できるうえ、加算金の名の下に自分の出資額にプラスして会社が一定額を上乗せして投資できる。 相場が大きく上昇した場合に積立期間3年毎に数百万の特別払戻金が出る企業もある。 |
合コン、出会い | 有名大企業であるほど合コンでモテる。最近ではマッチングアプリも流行っており、 20代で大企業の名前と年収で臨むとマッチ率大幅アップ。 |
研修制度 | 大企業の中でも濃淡あるが、基本的には大企業ほど研修制度は手厚く、 必須研修の充実に加えて、意識高く手を上げれば基本的には「行ってこい」である。 一日研修でざっくり10万超えるわけだが、それでも何の問題もなく組み込んでくれる。 |
出張手当 | 出張時に付く日当や固定の加算金。多いところだと一日数万円。出張先のホテル、食事代も取引先が出したりしていると、 出張1ヶ月出ただけで一般企業のボーナスが入ってくる。また、海外出張の場合はマイルもガンガン貯まる。 |
若手の出向 | 給与面でも成長面でもベンチャーを圧倒。若手の出向の場合、有名大企業から有名大企業への往復切符となり、 普通では絶対できない高水準の他業種経験と合法的な残業の二重支給ばりの給与が支払われ、「経済的にも人間的にも」蓄財が加速する。 |
専用施設 | 綱町三井倶楽部等、会員大企業社員のみ利用可能な施設がある。成金では手に入らない正統な上流の趣。 |
グループ割引 | グループ企業社員向けに用意された割引。財閥系だと業種が幅広く、あらゆるところで恩恵を受ける。 三菱、三井、住友、野村のマンショングループ割引はかなりでかい。 |
取引先割引 | グループ割引に飽き足らず、取引先企業の割引を社員向けに用意されている。 服の販売会やコンサートチケット斡旋等、こちらも様々。 |
医療待遇 | 人間ドック費用の会社負担は当然。大企業ほど年齢要件も緩く、 30歳から「配偶者も」人間ドック費用負担されるところも。 |
海外駐在 | 会社の金でメイド付きの邸宅住まわせてもらってお抱え運転手ついてがっつり海外で金もスキルも貯められる。 |
その他多数です。大企業の社員はお金を持っているだけの資産家とは少し違った位置にいます。
この既得権益を捨てるほどの理由を持つ人はそうそういないでしょう。
ぜひ皆さんにおかれましても、もっと自身の所属の全貌把握に努めるのがよろしいかと存じます!