経済指標回覧~2021年2月5日~貨幣価値と現物資産の相対~

この記事では世界経済の動向を表す指標の一部を回覧します。
指標の解釈については端的なものに留めます。
筆者はこれらの指標を日々用いてそれなりに株式投資で利益を得ていますし、
含み損を持っている場合、損切りするか、耐えるかという判断も、経済動向を見て合理的に判断できます。

各指標の解説と最新指標値の回覧

回覧日:2021/2/5

米国債金利

米国債(特に10年国債)の利回りは需給関係を超えて、資金需要の観点からその国の経済の状況を表します。
ただし、金利が高ければ良い、安ければ良いなどという安直な考えはできず、
その他の指標と合わせて総合的に評価する必要があります。

2021年2月5日の終値は1.169%で、前週の1.071%に比べて比率で+9.15%となっています。
直近3ヶ月の高値は1.169%、安値は0.896%です。
直近1年の高値は1.637%、安値は0.502%となっています。

CRB指数

CRB指数は、国際商品先物指数で、要するに商品価格全般の価格指数です。
商品指数は世界物価の先行指標、ひいては景気の先行指標として捉えられます。

2021年2月5日の終値は181.39で、前週の174.2に比べて比率で+4.13%となっています。
直近3ヶ月の高値は181.39、安値は158.92です。
直近1年の高値は181.39、安値は106.29となっています。

銅価格

CRB指数は商品価格全般の指標で重要な指標ですが、
市場規模が大きく、シンプルに世界経済の活動温度が反映されるのが銅価格です。
一部投機的動きもありますが、市場規模が大きく買い占めによる指標性の低下が起こりにくい指標です。
世界的にも経済状態を表すため「Dr.Copper」と呼ばれています。

2021年2月5日の終値は1ポンドあたり3.626ドルで、前週の3.556ドルに比べて比率で+1.97%となっています。
直近3ヶ月の高値は3.696ドル、安値は3.5135ドルです。
直近1年の高値は3.696ドル、安値は2.119ドルとなっています。

ドルインデックス

ドルインデックスはドルの対主要国通貨価値を指数化したものです。
ドルの(対円だけではない)総合的な価値を確認できます。

2021年2月5日の終値は91.032で、前週の90.569に比べて比率で+0.51%となっています。
直近3ヶ月の高値は91.52、安値は89.409です。
直近1年の高値は103.605、安値は89.409となっています。

日経平均株価

言わずもがな、日本の株式市場を代表する指数です。
構成銘柄は東京証券取引所第一部上場銘柄のうち225銘柄。
セクター間のバランスを考慮し、日本経済新聞社が選定し、年に一回見直しています。
※記事中の価格はデータソースの関係上CFD指数となっているので、取引所指標と若干誤差があります。

2021年2月5日の終値は28779.19で、前週の27663.39に比べて比率で+4.03%となっています。
直近3ヶ月の高値は28822.29、安値は26436.39です。
直近1年の高値は28822.29、安値は16552.83となっています。

回覧結果

おもしろい推移になっていますね。
CRBも銅価格もあっさりとついてきてしまいました。

これは示唆でしかないですが、実態の需要がついてきたというよりは、
現物たる商品資産が、貨幣価値に対して相対的な上昇を見せている方が考えやすいところをみるに、
引き続き資産価格は実態と乖離した状態での上昇をにおわせていると言うこともできそうです。

■マーケットのトレンドワード
・コロナショック
→新型コロナワクチン、感染再拡大懸念、景気後退懸念、テレワーク、遠隔医療、人工呼吸器、巣ごもり消費
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・各国財政政策

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