区分マンション投資は資産急拡大に適切ではない

不動産投資において最も間口が広いのが新築区分マンション投資です。
理由は下記。
・1単位の投資額が1棟物と比べて小さい。
・区分なので駅近物を多く供給できるため、投資初心者が手を出しやすい(出してしまいやすい)
・RCが多いため耐用年数が長く、(クレジットがきれいな最初のうちは)融資を引きやすい。
昨今の不動産投資ブームで、多くの方が区分マンション投資に手を出しています。

区分マンション投資ですが、新築/中古問わず資産を「急激に」拡大するにあたって下記2点の理由から適切ではありません。

①信用毀損(債務超過)がほぼ確実に起こる
ここで言う信用毀損とは、購入した資産価値が負債額を下回ることで、購入者の与信枠が削られている状態です。新築区分マンション投資はブームになっていますが、新築は特に信用毀損の度合いが大きく、買った瞬間に購入者のバランスシートは債務超過に陥ります。
なぜ信用毀損が確実に起こるか。
区分マンションは金額の絶対値が低いため手を出しやすいですが、坪単価や平米単価で見たときにあまりに割高なためです。
不動産資産拡大局面では、融資を大きく引いて立て続けに物件取得していくことが近道ですが、こうした信用毀損が起こると融資審査で停滞します。
②担保価値が著しく低い
区分マンションの銀行評価は非常に低く、融資審査時にほぼ担保価値を認めてくれません。
仮に割安に区分マンションへの投資をしてきたとしても、やはり資産拡大の局面では不利になります。
以上の通り、区分マンションによる急激な資産拡大は、資産背景の無いサラリーマンではかなり難しく、ましてや現在の物件価格が高騰している市況では不可能に近いです。
これは区分マンション投資が一棟物に比べて劣っているということではありません。あくまで「急激な」資産拡大を目指す場合に不適切であるという意味です。
むしろ、エリアや物件選定を誤らず、着実に資産を拡大しようとしている場合、堅実に資産を「徐々に」拡大させることのできる商品です。

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