経済指標回覧~2020年3月6日~コロナショックの影響はまだ続く

この記事では世界経済の動向を表す指標の一部を回覧します。
指標の解釈については端的なものに留めます。
筆者はこれらの指標を日々用いてそれなりに株式投資で利益を得ていますし、
含み損を持っている場合、損切りするか、耐えるかという判断も、経済動向を見て合理的に判断できます。

各指標の解説と最新指標値の回覧

回覧日:2020/3/6

米国債金利

米国債(特に10年国債)の利回りは需給関係を超えて、資金需要の観点からその国の経済の状況を表します。
ただし、金利が高ければ良い、安ければ良いなどという安直な考えはできず、
その他の指標と合わせて総合的に評価する必要があります。

2020年3月6日の終値は0.773%で、前週の1.163%に比べて比率で-33.53%となっています。
直近3ヶ月の高値は1.874%、安値は0.773%です。
直近1年の高値は2.641%、安値は0.773%となっています。

CRB指数

CRB指数は、国際商品先物指数で、要するに商品価格全般の価格指数です。
商品指数は世界物価の先行指標、ひいては景気の先行指標として捉えられます。

2020年3月6日の終値は155.85で、前週の159.45に比べて比率で-2.26%となっています。
直近3ヶ月の高値は184.13、安値は155.85です。
直近1年の高値は189.66、安値は155.85となっています。

銅価格

CRB指数は商品価格全般の指標で重要な指標ですが、
市場規模が大きく、シンプルに世界経済の活動温度が反映されるのが銅価格です。
一部投機的動きもありますが、市場規模が大きく買い占めによる指標性の低下が起こりにくい指標です。
世界的にも経済状態を表すため「Dr.Copper」と呼ばれています。

2020年3月6日の終値は1ポンドあたり2.573ドルで、前週の2.546ドルに比べて比率で+1.06%となっています。
直近3ヶ月の高値は2.873ドル、安値は2.507ドルです。
直近1年の高値は2.972ドル、安値は2.507ドルとなっています。

ドルインデックス

ドルインデックスはドルの対主要国通貨価値を指数化したものです。
ドルの(対円だけではない)総合的な価値を確認できます。

2020年3月6日の終値は95.934で、前週の98.081に比べて比率で-2.19%となっています。
直近3ヶ月の高値は99.776、安値は95.934です。
直近1年の高値は99.776、安値は95.201となっています。

日経平均株価

言わずもがな、日本の株式市場を代表する指数です。
構成銘柄は東京証券取引所第一部上場銘柄のうち225銘柄。
セクター間のバランスを考慮し、日本経済新聞社が選定し、年に一回見直しています。
※記事中の価格はデータソースの関係上CFD指数となっているので、取引所指標と若干誤差があります。

2020年3月6日の終値は20749.75で、前週の21142.96に比べて比率で-1.86%となっています。
直近3ヶ月の高値は24083.51、安値は20749.75です。
直近1年の高値は24083.51、安値は20261.04となっています。

回覧結果

日経平均は引き続きコロナショックで続落。
闇クマはかねてより、実態経済と株価の乖離を指摘しており、今回の件はあくまでトリガーだと思っています。
つまり、「これまでは順調な景気だったがコロナショックにより景気が後退して株価が下がった」のではなく、
「既に株価水準はおかしな状態であったところに、コロナショックという『それらしい言い分』を受けて人々が目を覚まして株価が下がった」わけです。
みなさん「灰色のサイ」で調べて見てください。そういうことです。

商品系の下落以上に、米国債の金利下落の幅とスピードが異常です。
米国債10年物が代表である長期金利は、今後の経済の見通し、温度感を示しますが、
これがかつてない幅で下落しています。
リーマンショックのときでさえ、金利の振れ幅はもう少し緩やかだったはずです。
状況は引き続き厳しいといえるでしょう。

日経平均同水準は2019年2月前半、2018年3月後半です。
このタイミングでの景気指標を横並びで比較すると、
現在は商品が低く、米国金利は大きく低水準で、ドルが同水準です。

■マーケットのトレンドワード
・コロナショック
・景気後退懸念
・米中貿易摩擦
・Brexit

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