何が起きたのか
2025年10月、ChatGPT(GPT-5)にある記事のファクトチェックを依頼したところ、記事に存在しない項目を具体的に説明するという異常な挙動が発生しました。
これだけだと単なるハルシネーションの話なのですが、ChatGPTが言及した内容は、筆者が数日前に削除した「編集履歴と一致」していることが判明しました。
主な事実
✅ 記事には項目(1)〜(5)のみ存在
❌ ChatGPTは存在しない項目(6)について詳細に説明
✅ 項目(6)の内容は、削除済みの編集履歴と完全一致 ★ここがポイント
✅ 他のLLM(Claude、Gemini等)では再現せず
✅ ChatGPTはLLM特性による偶然とするが、そのような天文学的な一致はあるはずない
OpenAIの説明
「これはハルシネーション(幻覚)です。構造補完により偶然生成されました」
しかし:
確率論的に極めて不自然
複数の内部矛盾を含む
検証可能なデータが提供されない
何が問題なのか
透明性の欠如
ChatGPTが実際に何にアクセスしたか不明
データ取得範囲の完全な仕様が開示されていないうえ、おそらくその説明を避けるように内部プロンプトが組まれている
プライバシーへの影響
もし編集履歴にアクセスしているなら:
「削除した」コンテンツが実際には残存
個人情報、機密情報の漏洩リスク
ユーザーの認識(削除=消去)と実態の乖離
法的問題
GDPR「忘れられる権利」との抵触可能性
日本の個人情報保護法上の問題
削除済みコンテンツの著作権
いつか問題になったときに「既に検知されていた」ことを示すために概要を記事にしておく~