久しぶりの視察で確信した「つまらない街」の正体
T棟投資持ちの筆者が久しぶりに晴海フラッグを妻と視察。やっぱり拭えない「つまらない街感」の理由はなんだろうと思って妻と歩いてると割とすぐに答えが見つかった。
まさに団地であること。
確かにエリア一帯は大箱で道も広くて開けた感はあり、良い街の素地はあるんだけど、そこにあるのが全て住宅。エリア歩いててずーっと他人の家。この写真の果てまで基本全部家とゴミ処理施設。これでは街歩きが楽しいわけがないんだよね。
シムシティ的発想の限界――生活の奥行きがない街
そこにシムシティみたいに「ここに生活機能あるでしょ?みんなここで買い物したり遊んでね」とばかりのララテラスと晴海ふ頭公園。つまらなすぎる。
計画的すぎる街の致命的な欠陥がここにある。「ここで生活してください」と指定された場所でしか生活できない息苦しさ。選択肢のない、硬直した、予定調和の日常。多様性も、偶然の発見も、街を歩く喜びも開放感も何もない。
環境が良い?鼻と肺の前で同じこと言えんの?
そしてエリアの途中にある清掃工場近くは鼻が良い人なら絶対にわかるゴミの臭い(ゴミ収集車の臭い)が添えられてる。晴海フラッグエリアの出入り口となる環ニ通りにはガソリンスタンドしかなく、ビュンビュン車が通る様がなんとも寂しいし明らかに空気が汚い。
これで環境が良いとか麻痺し過ぎ。今までどんなとこ住んでたのよと。
子育て世帯なんて特にキツくて、あなたの子供は毎日、ゴミ処理施設からの臭気と環状2号線の排気ガスの中で育っている。「湾岸の潮風」というロマンチックなこと言うてる場合じゃない。
勝どきエリア――湾岸の開放感をデベに潰され、それを住人が歓迎したおかしなエリア
勝どきに向かう。ドゥトゥールとベイサイドタワー晴海(名誉ドゥトゥールw)あたりから勝どきらしい空の狭いタワマン林立ゾーン。黎明小橋からPTK。
パークタワー勝どきの虚飾――リゾート感という名の貧困
PTKも基壇部は素晴らしいとかそういうのはわかるし、キャナルサイドカフェで生産性低そうにPCボーッと眺めてオシャレな仕事してます風の人とかまあ切り取った絵としてはそれなりなんだけど、そこでの生活をリアルに考えた時に全然十分ではない。
話題のリゾート感ある(笑)セントラルのじゃぶじゃぶ池も実際はショボい。そもそもPTKミッドサウス、ドゥトゥールがドーンと立つ中での真ん中なので開放感もないし、早くも噴水周りには水垢。
こんなんでリゾートってどんだけ貧困なの…?
外国富裕層がPTKを物置別荘として、基本は都心のラグジュアリーホテルに泊まりながらたまにPTK来て小さなカフェ利用してこぢんまりしたセントラルガーデンとか歩きながら「良いところだね」くらいの感想で終わるような使い方しか想定できない。生活拠点としては完全に飽きる。
失われた湾岸の良さ
湾岸の空が広いってなんだっけ?
晴海三兄弟、豊洲、新豊洲、有明、お台場(ららぽーと豊洲、有明ガーデン圏)に湾岸の良さを置いてきたような街。
これが全てを物語っている。湾岸エリアを好きな人々が求めていた「湾岸らしさ」――開放感、広い空、海を感じる暮らし――は、ここ勝どきにおいては住宅偏重の乱開発によって完全に破壊されている。デベロッパーは利益のために土地を埋め尽くし、タワーマンションを林立させ、かつて湾岸が持っていた魅力を殺した。
晴海フラッグの未来――もう直しようがない孤島団地感
晴海フラッグに話を戻すと、もう直しようがない孤島団地感がじわじわ知られた時にどうなるかという話。
今は抽選敗北で酸っぱい葡萄的な的外れな叩きと当選&入居ハイで手放し賞賛投稿も見られるカオス感あるけど、正直この感じだと酸っぱい葡萄組は「冷静に考えると全く羨ましくなくてワロタ」となり、入居ハイ組も一部の気狂い系除けばこんなもんかとなり日常の不便と心地よさのバランスの中で大人しくなるんだろうね。
晴海フラッグの居住性は明確に悪い
入居して数年で(まともな考察できる脳があれば)あなたは気づくだろう。
- 毎日同じ景色、同じ動線、同じ店――選択肢のない日常の息苦しさ
- 都心へのアクセスの不便さ――(めっちゃ遠い)勝どき駅の混雑、バス待ちの列
- 子供の遊び場の乏しさ――計画された公園だけでは足りない
- 外食・買い物の選択肢の少なさ――ララテラスだけ
- イベントやコミュニティは楽しいかもだけど、それ自体のめちゃくちゃ団地感
そして理解する。なぜデベロッパーが「いや別に晴海フラッグ割安とは考えていないけどね」と言っていたのか。
T棟を投資で持つということ
それでもT棟は団地に聳える王者としてこれからもママ友パパ友子供コミュニティで羨望されるのでお山の大将的固さは見込めるのでやはり投資としての保有価値はあると思っている。要するに住むには不適格だけど投資適格なんだよね。
臨海地下鉄という遠い幻影
そして臨海地下鉄時代で改めてしっかり跳ねるシナリオ(ただし臨海地下鉄現実て、多くの現時点マンクラがぐうの音も出ないほどのガチジジイ、ガチババアになって今キャピキャピ煩くしてるのが嘘のようにおとなしくなってるタイミンであり、誰も予測できない先の話ではある)
現実を見よう:臨海地下鉄が開業する頃、あなたは何歳になっているのか?あなたの子供は?
今30代なら50代以上、今の子供たちは成人してこの街を離れている可能性が高い。投資ならともかく、実需居住となると「将来の利便性向上」という餌で今の不便を我慢してる愚かさよ。
おわり
勝どき・晴海、そして晴海フラッグは、住む場所としては明らかに失敗している。
居住性が低く、湾岸の良さとされていた開放感や空の広さを住宅偏重の開発により人口過密になりデベロッパーに壊された。かつて湾岸が持っていた魅力――広い空、海を感じる開放感、ゆったりとした時間の流れ――は豊洲、新豊洲、有明、お台場(ららぽーと豊洲、有明ガーデン圏)にのみ残っている。
晴海フラッグのエリア計画はこれ以上変わりようがないし、
勝どきエリアはこれからも住宅偏重で豊海タワーのその先にもガンガン計画がある。
(そして住民はそれを歓迎しているww)
なんと愚かなことか。ある意味幸せなのだろうが、今一度冷静に「居住性」について考えてみるべきだと思う。