パークタワー晴海の資産性、利便性について

マンション批評のブログは多くありますが、有名なマンションブロガーさんのパークタワー晴海レビューを見て「ポジショントーク」に素直に驚きました。
本稿では冷静にパークタワー晴海(ひいては湾岸エリア)の利便性について記述したいと思います。

駅徒歩15分でも「利便性が高い」と捻じ曲げる力

記事内の交通機関利便性について言及している箇所を概すると以下の通りです。
・勝どきおよび豊洲駅は徒歩15分、月島駅徒歩12分だが、東銀座と月島行のシャトルバスがある。
・都心への物理的距離は近いため、電車以外の交通機関を駆使すれば利便性の高い暮らしを送れる。
・この不便な立地こそが広大な立地取得とそれを活かしたランドプランを可能にする。
・BRTの停留所が近くにできるはず。その他バスも良く出ている。
ポジショントークそのものです。数値を出さずに「近い」、「利便性が高い」と述べていますが、
何と比べて近くて利便性が高いのでしょうか。
勝どきおよび豊洲駅は徒歩15分、月島駅徒歩12分の時点で一般的な都会暮らしをする人々にとっては不便でしかありません。
その価値観はこのほど最新値が発表された公示地価にも出ています。
国土交通省が21日発表した2017年1月1日時点の公示地価では、住宅地1万7909地点のうち上昇は34%、下落は43%。力の強い便利な駅から徒歩圏内の地価は上昇し、駅から離れた不便な場所の地価は下がるという二極化が全国的な傾向であり、当然の結果です。
都心山手エリア(山手線+都営orメトロ駅近)と比べて「遠く」「利便性が低い」ことを隠し、
デメリットもメリットに見せる書き方で驚きました。
デベロッパーもこのようにして「山手エリアに比べて明らかに劣る利便性」にも関わらず、
比較論を全く持ち出さずにつらつらとポジショントークを書き連ねます。
おそらく本人も気づかないうちにポジショントークの罠にハマっているのでしょう。
ある意味、比較検討を疎かにして、利便性も地位(じぐらい)も「知らぬが仏」で過ごすほうが幸せなのかもしれませんね。
デベロッパーもこういう人々向けに山手エリアに少し届くくらいの価格でマンションを売りさばき、
エリア内の「交通機関処理可能量<<<マンション住民数」状態でもおかまいなしで今後も供給していくことでしょう。

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